中村拓磨 のブログ

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ドイツ人の考えと体から学ぶ

ドイツでの生活も今週が最後だ.たった10週間ではあったが本当に色々な経験ができた.久しぶりの更新はドイツのまとめにしようかと.

ドイツは面白い国だった.実際に来る前は「夏休み長いしどっかで働くか」ぐらいのつもりで,アメリカでのインターンが決まらなかったからドイツになった程度のものだった.ただ,僕がこの先生きて行く上でも色々なことを学んだから今はドイツを選んでよかったと思う.

ドイツで印象的だったのは人の働き方,大学のあり方,全裸混浴サウナの3つだろうか.もちろん歴史のある観光地はどれも迫力があったし,ベルリンの壁を見た時には色々と考えさせられたものだが,この3つほど強烈な印象はないかな.

働き方

ドイツ人はよく働く,というのが割と一般的なアイディアじゃないかと思う.日本人の僕は少なくともそう思ってたし,アメリカにいた時にドイツのステレオタイプについて話してた時もそうだった.っていうか多くのドイツ人自身も自分たちは働き者だと思っている.

ただ実際はあまりそうは思わなかった.研究室は午後7時になれば誰もいない,時には建物に誰もいない.大抵の学生は,毎週木曜日は大学の敷地内でパーティーをして(大学公認.週によって内容が違う.サッカーの試合を大スクリーンで映したりもする)金曜日の夜に実家に帰って週末を過ごす,というのが行動パターン.少なくとも思いつく限りの友達は大抵そんな感じ.実際,僕のルームメイトはこのパターンを10週間繰り返した.店は8時〜9時の間にBarやclubを除く全ての店が閉まる.日曜日はマクドナルドなどごく一部の店しか空いていない.なんともアメリカで過ごした日本人の僕からすると「もうちょっと働いてもいいんじゃない?」と言いたくなるような感じだった.だから,研究室で僕が何か終わらせるたびに「Takumaはいつ寝てるんだ?」と言われたものだ.決してガツガツ働いていた訳ではない,というかアメリカにいた時に比べればかなりリラックスしてた方だ.ドイツ語やGRE (アメリカの院試みたいな感じ)も勉強しながらだったからぶっちゃけあんまり研究室には時間を使わなかった.

このドイツ人の働かない感じは何とも予想外で違和感アリだったが,効率はすごい良かったと思う.ガッツリ集中して,終われば即飲みに行く.メリハリのある働き方がドイツ人の強さなのかもしれない.

大学

ドイツは大学のありかたが日本のともアメリカのとも大分違うかな,という印象を受けた.ドイツは大学ごとに微妙にルールが違うらしい.僕が書くのは全部ドルトムント大学についてだが,他の大学でも大部分はあてはまるらしい.

大学入試は基本的にない.願書を提出すれば終わりだ.みんな好きな大学に行ける.「そんなことしたら良い大学に学生が集中するじゃん?」と尋ねたが「基本的に一番近くの大学に行く」のでそういうことはあまり起こらないようだ.ただ,特に人気のある学科だけは選考があるらしい.ドルトムント大学は化学工学が強い大学で,この学科だけは学生の選考があると話していた.とは言っても高校のころの成績,エッセイだけというのが普通らしい.あと医学部生には全員に選考があるらしい.やっぱ育てるのにお金かかるからかな?

学費はタダだ.学生は半年に約7万円相当ほど学校にお金を払うが,それでバス,電車,地下鉄がタダになり,食堂の飯が半額になる.ちなみに敷地内の食堂の飯はかなり安い.下の写真は昼飯だが,どれも2ユーロ(200円ぐらい)で主食,サラダ,肉or魚が食えて,追加で払えば秤売りやデザートも食える.そこそこうまい.

設備はあまり良くない.図書館は大学全体で一個しか無い.自習席は全然足りていない.自由に使えるパソコンも少なすぎる,おまけに古いし遅いしアプリケーションも全然入っていない.(授業でMATLAB使うのにMATLAB入ってないってなんでなん?)しかも閉まるの早い.アメリカにいた時はこれでもか,というほどパソコン,プリンタ,スキャナがあって,さらにCAD, MATLABなどはほとんどのPCに入っていた.ドルトムント大学は東北大の図書館,パソコン環境よりも悪いぐらいだ.とは言えど学費ゼロを考えるとまぁそれ相当な程度か.

こういう違いが学生を日本やアメリカとは違うものにしてるのかもしれない.入試もないし,お金もかからないから学生は割と気軽に入学してくる.そして気軽にやめていく.だから残ってる学生は割と真面目だし,モチベーションは高い.就職でもそこまで「〜大学卒業だから」みたいな感じで有利にはならないと言っていた.だから純粋にもっと勉強したい人が集まってくるのかな?そういう意味ではアメリカの大学に近いと思った.大学内に寮がある点や,院生が給料をもらって働いている点など,アメリカの大学と似ている点も多くある.

サウナ

ある意味ドイツの生活の中で一番衝撃だったのは混浴サウナだ.日本では考えられないが混浴なのに全裸だ.もう,本当にホントの全裸だ.一糸まとわぬ全裸だ.さすがに写真は撮れなかったが僕が行ったサウナのホームページのリンクを貼っておくので興味がある人は是非.そこから写真もいくつか貼っておいた.このウェブサイトの写真ではサウナの中でタオルを巻いている人もいるが,実際には誰ひとりとして隠してなかった.別に隠しちゃダメというルールがあるわけではないと思うが.

ウェブサイト(ドイツ語)

下心全開で行ったのだが待ち受けていたのは,予想外の展開だった.若い,きれいな女の子達が全裸で歩いてたり,仰向けで寝転がってたりしたのだが全く興奮しなかった.僕は手の届きそうなところにある美しいおっぱいを眺めながら「なぜ僕はこうも冷静でいられるのだろう?」と考えていた.答えは出ていないがあそこまで堂々とされると全く反応しないのかもしれない.

割とお年寄りは少ない印象だった,だいたい大学生から40代の人だったかな.年齢制限はなかったと思う.プールもついててカップルが全裸でじゃれ合ってった.普通に外にも出られて(壁で囲まれているが,天井はない)全裸でバレーボールができるようになっていた.

アジア人は全然いなかった.途中までは僕ひとりだったと思う.ただ,「そろそろ帰ろうか」という頃にアジア系の女の子が白人の友達に連れらて入ってきた.多分台湾人かな?英語のアクセント的に中国系なのは間違いない.その女の子が僕の浸かっていた浴槽に入ってきた時,僕の心臓は張り裂ける勢いで下半身に輸血し,息子は不覚にも全開のスーパーサイヤ人になった.(っていうか大猿化)このせいで僕はさらに10分ほど浴槽につかるはめになる.ダイナマイトボディに全く反応しなかったのに不思議なものだ.恥ずかしそうにしていた故か,アジア人だったからか.僕は再び目の前にある美しいおっぱいを眺めながらそんなことを考えていた.

という訳で下心は満たされることなく,己を見つめ直すきっかけになったのだった.

ドイツ人の考えと体から学んだこと

ドイツの印象はとてもいい.みんな楽しそうだし,僕も楽しかった.ただし,大学院はやはりアメリカに行きたいな,と思った.自分はもっと働けると思ったし,もっと競争したいと思った.となりの奴を倒さないと成功した人生を送れない.アメリカにいた時は本当にそんな空気だった.決して高い給料や影響力のある地位を得ることが全てではないが,そんな勝ちに行く姿勢がアメリカの強さの一つだと思うし,学生のうちはそんな姿勢でいいんじゃないかと個人的には思う.もう1度あの場所に戻りたいと強く感じる.

ドイツからは多くのことを学んだ.特に大きいのは自分が昔の自分と変わったと気付いたことか.Creeping normalcyという心理学のアイディアがある.人間は徐々に変化しているものには気付きにくく,受け入れ易い,というものだ.結局のところ日本,アメリカ,ドイツと生活の場所を変えているうちに僕は随分と違う人間になっていた.アメリカの生活を経ずにドイツに来ていたら,働かない学生達への違和感は薄かっただろうし,混浴のサウナに行ってみようとも思わなかったかもしれない.ドイツに来ることで,アメリカを通して自分が変化していたことに気付いたし,ドイツでも知らないうちに随分色々と変わってるんだろうな,と考えさせられた.今度は日本に帰った時に色々と気付くのかもしれない.

人間は急には変わらない.ゆっくりと,そして自然に変わって行くもので,おまけにきっかけが無いと変化したことにすら気付かない.世界を変えていきたいと思う僕にとって,このことを自分の経験から学べたのは貴重だろう.人はどうすれば変われるのか?地球はどうすれば変われるのか?答えに少し近づいた気分である.僕がドイツの大学と,全裸のお姉さんから学んだのはこんな感じか.

今日のドイツは湿度が高く日本のような天気だ.去年琵琶湖の空を飛んだ日のことを思い出す.今年の鳥人間コンテストは今日終わった.テレビ放送が実に楽しみである.

ドイツ人の考えと体から学ぶ

5 thoughts on “ドイツ人の考えと体から学ぶ

  1. 日本語がコピペなところからたぶん学校のパソコンを使ってたんやろうね~(覚えてない)
    次の更新を楽しみにしてま~す

  2. Meccha Omoroi!!! LOL
    全裸混浴サウナwww Taiwanese www
    Sou sou, shyness daiji ne (^q^)

    Gomen, I always skip the serious part of your blog…
    but one thing I wanna say to you is that doitsu jin ga majime ni hataraku image mattaku nai. w

    1. なぜアルファベットで買いたの?全部アルファベットだとスパム扱いになるようにしてあるから注意だ!
      今度一緒にドイツのサウナ行こうね♡

    1. STeLAというもののメンバーに選ばれたから実家に帰るのは中止になった。8月の10日から19日まで東京で缶詰だー。詳しくはまたブログにでも書く。すまぬ。

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