中村拓磨 × Takuma Nakamura

へぼパイロット奮闘記.いいね!いい人生だよ!

メモ3

  • September 25 1978, Boeing 727 & Cessna 172, San Diego, CA, USA
    • 727とCessna 172がSan Diego空港近くで衝突.全員死亡.管制のミスとパイロットのミスが原因.パイロットは最初セスナをTraffic in sightするが,途中で見失う.曖昧な表現で管制に位置が確認できてないことを伝える.”I think he’s passed off to our right.” (視認できていればこんなことは言わない.)これを管制塔は”He’s passing off to our right”と誤って認識し”Yeah”とだけ応える,がこの時点ではまだCessnaは727の前方下にいてpassしてはいない.管制塔ではアラームもなっていたが,誤作動も多かったので無視された.また,727にはdesign eye reference pointと言って,設計者の意図した最適な目の位置にパイロットのシートを合わせるシステムがある. (多くの飛行機についている.windsieldの真ん中についていて機長,副機長が同じものを使って目線を合わせることができる.三角系の3点に白 (near side) が一つとオレンジ (far side) の球が2つついている.白い球がオレンジの球を多い隠すような位置にシートを合わせるとoptimalになる. https://www.aopa.org/news-and-media/all-news/2008/february/01/turbine-pilot-pressure-pointers) このシステムを使っていれば170秒ほどCessnaを確認できたはずだが,実際の機長のシートの位置では5~10秒ほどしかCessnaは確認できなかったと推定.この事故の後,TCAS (Traffic Collision Avoidance System) が開発された.また,10,000MSL以下ではフライトに集中するように会話も制限された.サンディエゴ空港は昔も今も(2018) 滑走路が1本しかなく,滑走路一本の空港の中ではアメリカ一忙しい空港と言われる.
  • Feburary 6 1958, Airspeed Ambassador, Munich West Germany
    • 離陸できずにフェンスに突っ込んで炎上.原因は滑走路上のslushによって機体が十分に加速できなかったことに有る.死者多数,生存者も半分ぐらい.Manchester Unitedのサッカーチームが乗っていたため多くの注目を浴びた.事故当時は飛行機の上につもった雪,氷が原因で離陸に失敗したとして,deiceを行わなかった機長の過失とされた.本来左に座るべき機長がレギュレーションに違反して右側に座っていたのもあり(実際は多くのパイロットが頻繁に行っていたようだが.)機長が非難されたが後の調査でslush (半解けの雪がぐしゃっとつもったもの)が原因だと分かる.slushが原因の場合は空港側の責任となるためドイツ側はこの事実を無視していた.救助にあたった人のインタビューでは翼の上に氷はなかった,あれば滑って救助などできないという証言もあった.また,滑走路上で管制官が目撃した加速途中で機体がピッチダウン気味にノーズのダンピングを押し込む動きも翼の氷では説明できないが,この証言も無視された.事故調査委員会が到着したいに目撃した大量の氷は,消火の際に大量にぶちまけられたSodium Bicarbonate (NaHCO3, 炭酸水素ナトリウム,baking soda, baking powder, 重曹,熱分解でcarbon dioxideも発生するし安いので消火剤として一般的.)が雪とまざってできた固形物であったと推定される.恐らくこの暖かくても凍るホットアイスの原理と同じじゃないかな(http://prometheusblog.net/2014/08/09/1007349674/) . 事故機以外はslushのない前半部分で十分に離陸できる機体であったためslushの影響を受けなかった.この回で使われるV1とはThe speed beyond which the take off should no longer be aborted. という,まぁ離陸が基本的には中止できないスピードのこと.RAFとはroyal air forceの略でイギリスの空軍.
  • September 7 1987, British Aerospace 146, Pacific Southwest Airlines 1771, LA to San Francisco
    • 乗客の1人がクルーとパイロットを射殺し操縦桿を押して飛行機を墜落させた.銃声が聞こえたあとクルーの
      • “We have a problem.”
      • “What’s the problem?”
      • (犯人)”I’m the problem.”
    • という会話が記録されている.犯人は同乗した元上司を殺害しようと航空券のチケットを買った.元航空会社社員の犯人は社員証を返却していなかったのでsecurity checkをbypassでき,拳銃を持ち込むことに成功.事故現場から派遣された拳銃には人間の指の皮が付着しておりそれが犯人と一致したという.また,元上司にむけたメッセージが書かれたair sickness bagや女友達への別れのメッセージなども犯人同定に役立っている.クルーズ状態でエレベータを押し込んだため墜落時には音速に達し,衝撃は5000gほどになったという.鍛えられた戦闘機パイロットは9gほどまで耐えられる.また,過去の事故では100gほどの衝撃が加わったであろう墜落からの生存者例もある.現在のコックピットは飛行中常にロックされておりクルーも入れない.また,Kevlarで補強されていて破壊することも困難である.またパイロットは拳銃を持ち込むことも許されているらしい?
  • July 19 1989, McDonnell DC-10, United Airline Flight 232, Sioux Gateway Airport, Iowa, USA
    • 第二エンジン(テール)爆発により3本のhydralic systemが集まっていた(3つのエンジンから3つの独立したhydralic systemになっていた)テール部分が損傷.hydralic systemが全く使えなくなり,エンジン出力のみで着陸を試みるが失敗.乗員の半数が死亡した.後のシミュレーションでハイドロが完全にない状態での着陸は非常に困難で,パイロットたちの着陸は賞賛に値するとして全パイロットが表彰された.事故原因となった第二エンジンはfan diskが欠落していた.発見されたfan diskのチタン合金からは酸素や窒素などの不純物が検出された.これにより”hard alpha inclusion“という不純物まわりの合金がもろくなる現象が起きる.長年の使用で少しずつ金属のfatigueが進行し事故に至ったと考えられる.なお,fan diskは事故後なかなか発見されず(農地の真ん中に落ちたため)発見者には$5000の賞金が与えられたらしい.hydralic systemがないとaileron, elevator, rudder, flap, slat, landing gearが動かないが燃料の投棄は可能.また,重力によってlanding gearを下ろすこともできる.上げられないけど.DC-10は1972年のCanada Windsorでラダーと第二エンジンが使えない状態で無事に着陸している.また,Gimli Gliderではエンジンが全停止しているが,Ram Air Turbineによる発電で操縦系等は全て使えていた.
  • October 9 2002, Boeing 747, Northwest Airlines Flight 85, Diverted to Anchorage
    • 飛行中にrudder hardover (どちらかに切れて動かなくなること, 今回は17度左)を起こす.不安定な操縦の中, aileronを使ったslip, エンジンを非対称に使い曲がるなどの操縦をし無事にAnchorageまでたどり着き着陸.けが人ゼロ.事故原因はPCM (Power Control Module) のfatigueだったが,fatigueを起こした原因は不明.金属疲労の調査にはFluorescent Dye Inspection (Fluorescent Penetrant Inspectionとも)とという浸透剤に部品を入れて,欠陥部分を光らせる手法が取られたが疲労以外の欠陥はみられなかった.事故機は747-400の1号機であり様々な試験に使用された機体であったためその試験の際に疲労したとも考えられている.優れた事故対応ということでパイロットたちは表彰されている.事故機はその後も使用され,今は記念すべき1号機ということでDelta Flight Museumに展示されている.747のrudderは上と下の二枚に別れており,今回は下側のみが故障したため上側は使えた.なお,Delta Flight Museumにはアメリカで唯一Boeing 737のFlight Simulatorが一般公開されている.$425/hr.
  • September 11 1991, Embraer EMB 120RT, Continental Express Flight 2574, Texas USA
    • 飛行中に制御不能になり墜落.全員死亡.原因はhorizontal stabilizerの左側のleading edgeが飛行中に外れたため.前日の作業中に整備士が誤ってボルトを外し,付け直されることなく飛行していた.片面のボルトが全て外れた状態で飛行していたが,着陸前に降下して飛行機が最高速度に達するまではギリギリ固定されていたものと考えられる.前日の整備ではdeicing bootsの取り換えがされていた.deicing bootsとは,rubber membranceでできた薄いブーツを空気圧で膨らませ少し形状を変形させることで表面の氷を壊し,飛行中の空気圧で氷を剥がす装置である.主にleading edgeなどの致命的な箇所に採用されている.簡易な装置だが定期的に取り換えが必要である.(まぁ膨らましたりしぼましたりしてたらそうだよね.)leading edgeを外して内側のdeicing bootsを取り替えるため作業員がleading edgeを取り外しにかかったが,当日は右側のみを取り替えて左側は後日に持ち越されていた.ただし,実際は左側も一部作業に取り掛かっていて,supervisorがそれに気づかなかったとされる.テールのleading edgeが外れると制御不能になることが後のシミュレーションでも確認された.
  • July 11 1991, Douglas DC-8, Nigeria Airways Flight 2120, Jeddah, Saudi Arabia
    • メッカを訪れていたpilgrimを大量に載せた事故機は離陸直前にタイアがバースト.それによってタイアが炎上.パイロットはそれに気づかずにタイアを格納し炎が機内に広がり飛行機が炎上し墜落した.メカニックたちは事故機の2つのタイアが規定値よりも低いことに気づきinflateしようと試みたが,窒素タンクが全て空だった(飛行機のタイアには多くの場合空気ではなく窒素を使う.窒素molecule (155 pico meter) は酸素molecule (152 pico meter) よりも大きいため時間経過によってタイア外へ移動する量が少なくタイア圧を一定にしやすい.また,窒素の方が温度変化による圧力変化量が小さくタイア圧が天気の影響を受けにくい.また,火災が発生した際に炎に鎮火に役立つことからも窒素が使われる.)ため,圧力の書類を改ざんし規定を満たさない飛行機をreleaseした.タイヤの格納エリアにはhydraulic fluidも集中しており(hydraulic fluidはかなりflammable) 炎が広がるのを助けた.通常の耐圧は200psi (pound per square inch) ぐらいあるはず.minimumは185ぐらい?パイロット達は離陸直前にタイアの異変に気づいたようだが,通常パンク程度では離陸は中止しない.一般的にはパンクしたタイアで離着陸するのは離陸直前のハイスピードで離陸を中止することよりも安全とされているらしい.ちなみに,Federal Aivation Regulationsによって,メンテナンスのドキュメントを書き換える(alter)ことは禁じられている.
  • October 8 2001, McDonnell Douglas MD-87 & Cessna Citation CJ2, Scandinavian Airlines Flight 686, Linate Airport, Milan, Italy
    • Linate空港にてCessna CitationとScandinavitan航空のMD-87が衝突.全員死亡.Cessnaのパイロットがrunwayに誤進入したことが事故の要因だが空港のずさんなシステムと管理が根本的な事故原因とされた.空港関係者がsentencedされた数少ない事故例.(最終的に3年の実刑?)事故日は濃い霧がでていて当日のvisibilityは164ft (多分50mをftに直したんだろう.).cessnaのパイロットは指定されたtaxiwayと違う道をすすんでおり,逐一positionをreportしていたが管制官がtaxiwayの名前を把握していなかったこともありミスに気づかなかった.S4と塗装されたtaxiwayがあったが,これは公式のマップには載っておらず,おまけに管制官も位置を把握していなかった.もしS4の位置を把握していればミスに気づけたはずである.事故当日以外も根本的に空港の管理がずさん.毎週runway incursionが起きていたらしい. Taxiwayやrunwayの看板は長く伸びた草で隠れており,アスファルトの塗装は天気の良い日でも読めないほど消えかけていた.そのため,事故機とまったく同じように, 間違ったtaxiwayに進んだ機体が事故前日にも存在していた.Ground radarは以前に使っていたものを取り替える予定だったのだが,新品が箱に入ったまま長い間放置されており,事故日にground radarは使われていなかった.使用中のrunwayに誤って機体が進入すると管制塔の警報が鳴るが,動物やメンテナンスの車が横切って鳴るのを防ぐため警報は切られていた.また,管制官はmain apronやmain taxi wayなど曖昧な表現も多く使っていた.レスキューの対応も遅く,cessnaが発見されたのは事故から25分後で,少なくともセスナのパイロットの2人は発見が早ければ助かっていたらしい.(連絡が取れなくなった機体がいたら普通気づかないものか?)イタリアでは飛行機事故はまず警察が対応する.事故調査委員にアクセスが許された時には機体はすべてヘリパッドの上に積み上げられていて,事故時の情報は著しく損なわれていた.これによりCVRの発見も激しく遅れた.個人的な感想としてこの空港やばすぎだろw頻繁にincidentが起きてるとまぁいいか,っていう気分になるんだろうな.
  • December 22 1999, Boeing 747, Korean Air Cargo Flight 8509, Great Hallingbury (between London and Cambridge), UK
    • 機長側のAttitude Indicator (AI) が故障し墜落.全員死亡.カーゴなので死者は4人だけであとは積み荷.x-ray装置や大量のインクジェット,ウィスキーなどを積んでいたため事故エリアへのアクセスは慎重に検討された.90度近いバンク角だったが機長側のAttitude Indicatorはほぼ水平を示していた.ピッチ角の表示は正しかった.Attitude Indicatorは機長のものに加え,副機長側とstand-by (中央)を含め3つあり,残りの2つは正常に機能していた.機長側のAIはinboundの飛行でも異常を示していたが,その際はAIのresourceを切り替えることで難なく飛行.AIの異常はメカニックに伝えられて修理されたが,メカニックはFault Isolation Manualをもっておらず,事故原因をケーブルと決めてかかったが,実際はInertial Navigation Unit (INU) の故障であり,ケーブルの修理ではAIは直っていなかった.なお修理したメカニックは事故機に同乗していたため死亡.機長が他の計器を見たり,first officerがcontrolを取っていれば簡単に事故が防げたはずだが,軍人上がりの機長にビビって行動できなかったとされている.事故機は離陸が大分遅れていて,機長はfirst officerが原因でもないのに (Flight Planが提出されてなかった) かなり叱責していた.韓国のエアーラインは同様の事故を当時連続で起こしており,イギリスの事故調査委員はコックピット内での自由な意思疎通を図れるように勧告した.なお,もしもfirst officerがコントロールをしていた場合,500ft AGLあたりからでも回復はできていたというシミュレーション結果がでている.
  • December 12 1985, McDonnell DC-8, Arrow Flight 1285, Gander, Canada
    • 重量超過と翼についたiceが原因で墜落.(テロの説もあるが科学的根拠はない.)全員死亡.乗客は全てアメリカの兵士であったため,平均的な男性の体重で計算したTake Off Weightよりもかなり重かったとされる.また,各兵士はそれぞれ装備など重いものを持ち込んでいるためさらに推定重量より重かったとされる.ただ,これでも離陸できない重量にはほぼ遠く,重量の推定ミスに加えて氷が翼についていたこととの合計で離陸できない重量,パフォーマンスになったとされる.Cockpit Voice Recorderは正常に作動しておらず,Flight Data Recorderの記録も限定的であったため,完全なる事故原因特定には至っていない.当時は薄い氷が及ぼす影響はあまり解明されていなかったため,氷が原因とされる事故調査結果は信じられなかった.もしも氷の影響がこの事故後に研究されていればDryden, CanadaのAir Ontario Flight 1363(Deiceせずに離陸して墜落)のような事故も防げた可能性が有る.フラップが事故後に調べられたが正常な18度のフラップ角 (optimal for take off) に設定されていた.墜落前にエンジンがflame outした可能性が指摘されたが,墜落前は異常な機首上げとなっていた.このようなピッチ角だと,機体のボディに遮られて正常なエンジンの正常なair flowが妨げられcompressorがまずstallする.それによってエンジンがflame outしたと考えられ,エンジンの欠陥が事故原因とは言えないとされている.
  • May 24 1988, Boeing 737, TACA Flight 110, New Orleans, Louisiana, USA
    • 両エンジンflame outのなか堤防の草地(levee) に無事着陸.死者けが人なし.737による初のsuccessful deadstick landing. 伝説的な事故.事故機はその後エンジンを付け替えて草地から自力で離陸.2016年末まで現役だった.(乗客なし,燃料最低限だと1200 ftぐらいで離陸できるらしい.)エンジンが大量のヒョウを吸い込み,drainされずにコアの部分まで水がたどり着いたのが原因とされる.エンジンが高出力の場合はそれでもflame outしないが,事故機はちょうど着陸にむけて高度をおとすため出力を下げていた.(35%?)事故後,ブレードの幅が狭められてヒョウが入りにくい機構になり,drainも効率的にできるように改良された.エンジンパワーが切れた際も,altemeterとattitude indicatorだけはbackup batteryで稼働する.ditchingとは不時着のこと.